青森県十和田市 大門 開拓の一翼を担った罪人たち |
親子が遊ぶ平和な光景・・公園の名は大門。結婚式場グランドホールの隣にある公園である。ここはかつて三本木開拓に従事した罪人たちを収容していた小屋の跡である。
稲生川の上水工事が成功した後、藩は開発人夫として罪人を三本木に送り込んだ。罪人を収容する小屋は塀で囲まれ、一角に設けられた大きな門が唯一の出入り口となっていた。それにちなんで、この門が立てられたあたりは大門と呼ばれていた。
郷土史家の山崎栄作氏は、この罪人たちは農民一揆に立ち上がった人々ではなかったか、と述べている。三本木開拓に限らず、国家的な事業で罪人を使役するのはめずらしいことではない。罪人⇨正確に言えば罪人とさせられた人々。
鉄道に関して言えば、シベリア鉄道、ビルマの泰緬(たいめん)鉄道など・・酷使により大勢が亡くなっている。
身近な例では下北半島の幻の大間鉄道の工事の際にも朝鮮人たちが酷使されて逃亡をはかり、村人がかくまったとの言い伝えがある。