2010年 07月 22日
ルーツを求めて ラスト 十和田市梅集落 |
母の記憶では、子供の頃に訪ねた祖母の実家は集落の外れにあったとのこと。85歳になった母の75年も前の記憶です。そもそも当時の集落の姿がそのまま残っているのかどうか。そんなところを訪ねるのですから、今回のルーツ探しは母にとっても私にとっても探検のようなものでした。
集落でたまたま出会った方に祖母の名前と家族構成、桶屋に嫁いで行ったことなどを話してみると、該当する家があることがわかりました。その家は母の記憶のとおり、集落のはずれにありました。
そのお宅を訪ねてみました。対応に出てきたおばあさん(年は母より少し若い・・)に訪ねた訳を話すと、居間にいるおじいさん(当主)に話を伝えてくれました。残念なことに本人は心当たりがないとのこと。
幸いに、茅人形を作っている作業場に息子さんがいたので、少し話をしてみました(私と同年代か)。もしかすると私の遠い親戚にあたるのかも・・。おじいさんは高齢で記憶が定かでなくなっているとのこと。記憶が確かな頃に来ていれば、確認できたのかもしれません。来るのが遅すぎたようです。
一緒に作業している方の中には、桶屋が集落に泊まり込んで修理に来ていたのを覚えている方もいました。どうやら母の記憶は正しかったようです。これまでの話から、はずれの家もおそらく祖母の実家に間違いないでしょう。
祖母は事情があって、深持から梅集落に養子に出されました。彼女がこの集落でどんな人生を送っていたのか、ほとんどわかりませんでした。しかし、消息を尋ねたときに親身になって思い出してくれたり、来年もぜひ来て下さいと母に声をかけて下さったり、集落の方々のやさしさにふれて、祖母はここで幸せに暮らしていたんだなと思いました。祖母の実家をなんとか探し当てることができて、母も思い残すことがなくなったようです。
梅集落の皆様、本当にありがとうございました。
by sanvongi
| 2010-07-22 11:59
| 民俗 民芸